ぺんぎん保育園看護師の仲亀です。8月に入り、連日30度を超える真夏日が続いています。 そこで今月は、「熱中症」をテーマに、園児にも分かりやすく熱中症予防に大切なことをお話しました。子どもの熱中症は、大人と比較して、重症化しやすいと言われています。園児たちに熱中症予防のために、日頃の水分補給や帽子をかぶることの大切さなど、紙芝居を通して楽しく学びました。
子どもの熱中症の特徴
熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで体温調節が上手く働かなくなり、体内に熱がこもった状態をいいます。
子どもは体温調節が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかるため、体に熱がこもりやすいです。また、こどもは気温などの周囲の環境の影響を受けやすく、身長も低いため地面からの照り返しの影響を強く受けます。例えば、大人の顔の高さで32℃の時、子どもの顔の高さでは35℃程度の感覚です。さらに子どもは自分で自らの体調の変化を訴えることが難しく、遊びに夢中になっていたりすると、身体の異変に気付くのが遅れてしまいます。これらのことより、子どもは大人と比べて熱中症を引き起こす可能性が高いです。
熱中症予防教室の様子
最初に、「あついひのおともだち(童心社 脚本:かとうようこ 絵:はやしますみ)」という紙芝居をよみました。 暑い日、元気にお外に飛び出しためいちゃん。ぼうしのしーちゃん、水筒のごっくん、木のみどりさんのおかげで、元気にお外で遊ぶ事ができました。 みんな真剣にお話を聞いてくれています。
次に紙芝居の内容を踏まえて、熱中症にならないために大切な以下の5つのポイントについてパネルシアターでお話しました。
熱中症にならないための大切なポイント
① 帽子を被る
② 水分補給をすること
③ 日陰で休憩をする
④ ごはんをしっかり食べる
⑤ しっかり寝ること
「お散歩に行く時に必要なものはどっちかな?」と、帽子と虫取り網のイラストを見せると1歳児クラスの男の子が迷わず帽子を指さす姿に感動しました!帽子をかぶることが習慣として身についている証拠です。
ぺんぎん保育園で行っている熱中症対策
当園では、熱中症対策としてWBGT指数を活用しています。
「WBGT指数」とは、体と外気との熱のやりとりに与える影響の大きい、「気温」「湿度」「日射・放射」「風」の要素をもとに算出された指標(単位:℃)です。
WBGTが28℃を超えると、熱中症の発生率が急増すると言われています。 園では、プール活動やお散歩はもちろん、室内遊びの際にもこの指数を参考にし水分補給や休息を促しています。
まとめ
熱中症予防のために、周囲の大人がこどもの様子を気にかける事はもちろん大切ですが、子ども達自身も暑い日の過ごし方や必要なことを自然と身につけられたら良いな、という思いでこの教室を行いました。 園児の中には、自宅で教室の様子をお話してくれた子もいるようでとても嬉しいです。 次回の健康教室も楽しみにお待ちください。