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献立の考え方のヒント

ぺんぎん保育園管理栄養士の山内です。新年度になり園児たちはそれぞれ1つ上のクラスへ進級しました。自分の席がこれまでと変わり、「一番大きいくじら組さんになったからここに座るんだ」と誇らしげに教えてくれた園児の姿に、とても微笑ましく思いました。また、4月から新しく入った子ども達もいる為、早くぺんぎん保育園に慣れてたくさんの笑顔を見せてくれたら嬉しいです。

さて、新年度は食生活を見直す良い機会でもあります。栄養バランスのとれた食事が大切なのは多くの方がご存知だと思いますが、具体的にどんなものを食べれば栄養バランスがとれていることになるのでしょうか。今回は、三色食品群のお話から毎日の献立の考え方のヒントをお伝えします。

目次

三色食品群とは?

わたしたちは体に必要な栄養素を食べ物からとっています。自分が食べた物で体は作られているのです。全ての栄養素を必要な量十分に含んでいる完璧な食べ物があれば毎日それだけを食べていれば良いのでしょうが、そのような便利な食べ物はありません。そのため、いろいろな食べ物をバランス良く組み合わせて、自分の体を作っていくことが大切になりますが、ここで登場するのが三色食品群です。食べ物に含まれる栄養素の特徴や働きによって赤、黄、緑の三色のグループに分けたものを三色食品群といいます。分かりやすく考えられるので、保育園や幼稚園、学校の給食で三色食品群が使われることも多く、小学校では子ども達自身も食育の時間に習うことがある馴染みの深いものです。

➀赤色群 魚、肉、卵、乳製品、大豆製品など

肉、魚、卵などのたんぱく質食品

(主な栄養素) たんぱく質                                                               (働き)    血液や筋肉など主に体の組織をつくる=ぐんぐん成長するための力

➁黄色群 ごはん、パン、いも類、油脂、砂糖など

ご飯、パン、麺類、いも類など炭水化物の写真

(主な栄養素) 糖質、脂質                                               (働き)   体を動かすエネルギーや体温になる=元気に友達と遊ぶための力

➂緑色群 野菜、海藻、きのこ、果物など

色とりどりの野菜の写真

(主な栄養素) ビタミン、ミネラル                                                                                              (働き)    体の調子を整える=体を病気にしないための力

献立の考え方

栄養バランスのとれた献立の写真

毎食、赤色群、黄色群、緑色群それぞれのグループから2種類以上の食べ物を食べるようにすると、栄養素のバランスがとれた食事になるといわれています。

➀まずは、主食を決めます。ご飯、パン、麺類など黄色群は一日の約半分のエネルギーを占めるので必ず食べてほしい食品です。

➁主食が決まったらメインのおかずとなる主菜を決めます。赤色群の魚、肉、卵は動物性たんぱく質、大豆製品は植物性たんぱく質なので、例えば、朝はご飯なら納豆、パンなら牛乳、昼は肉、夜は魚といった具合に、特定の食品に偏ることがないように組み合わせると良いでしょう。

➂次に副菜やつけ合わせを決めます。緑色群の野菜や海藻類、きのこを煮物や和え物、炒め物、サラダなど主菜とのバランスをみて組み合わせます。ここで炒め物を組み合わせる場合、少量のサラダ油やバターなどの油脂類を使うと黄色群も摂取できたことになります。また、サラダにマヨネーズやオイル系のドレッシングを使う場合も黄色群が摂取できます。

④最後に汁物や果物を決めます。汁物はたくさんの食材や栄養素を一度に摂取しやすいので足りない食品群を補ってバランスをとる役割をしてくれます。昼食や夕食に比べてたくさんの食材を摂取しづらい朝食に汁物をプラスすると効率よくバランスがとれます。ご飯派の朝食は、赤色群から豆腐や油揚げ、緑色群からわかめやほうれん草を選んでみそ汁にすれば一度に摂取できますね。パン派なら、卵とキャベツのコンソメスープや、ベーコンと冷凍ミックスベジタブルのコンソメスープにトマトジュースを加えたミネストローネ風のスープなど、赤色群と緑色群が摂取できます。また、赤色群のヨーグルトと緑色群の果物、黄色群の砂糖を合わせたフルーツヨーグルトも効率よくバランスがとれます。

まとめ

毎食バランスの取れた完璧な食事を用意するのは大変ですが、三色の食品群を偏りなく摂取するように心がけ、一日を通してバランスの取れた食事になるよう献立を考えていくと良いです。

この記事を書いた人

管理栄養士免許取得後、薬局や市の保健センターで健康相談、乳幼児健診フォロー、特定保健指導など担当し、赤ちゃんから高齢者まで幅広い世代に関わってきた。ぺんぎん保育園には2017年の開園時より勤務しており、日々安心で安全な給食を提供できるよう努めている。

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