ぺんぎん保育園看護師の望月です。さわやかな風に、暖かい日差しで、外遊びやお散歩が楽しい季節になりました。新年度がスタートし、新しく入園した子どもたちや進級を迎えた子どもたちに、今年度初めての保健教室「手洗い教室」を行いました。
教室の様子
今回の保健教室は「手洗い教室」です。ホワイトボードに大きな手をくっつけ、シアター形式で教室を行いました。手を虫眼鏡で観察すると、ばい菌が見えるしくみになっており、子どもたちは真剣な眼差しで観察して「ばい菌」「バイキンマン」と、手に付いているばい菌を見つけ、答えてくれました。仕掛けシアターにより、大きな手を水と泡で洗っていくと、ばい菌が消えていき、キレイな手になりました。
シアター後は、実際にばい菌スタンプを手に付けて、スタンプが消える様に丁寧な手洗いの仕方を学びました。手洗いの歌を歌いながら、みんなで上手に手洗いができました。
手洗いの必要性
子どもの感染対策で手洗いはとても効果的です。ウイルスは様々な経路で、人間の目・鼻・口へ侵入します。主な感染経路として、飛沫感染と接触感染の2つが挙げられます。
飛沫感染は、ウイルスがくしゃみや咳、会話のつばと一緒に空気中に放出され、周囲の人が鼻や口から吸い込むことで感染します。飛沫は子どもでも1~2m飛ぶと言われています。接触感染は、皮膚や粘膜の直接的な接触や、手・物に付いたウイルスを触ることによって感染することです。例えば、感染者がくしゃみや咳を押さえた手で物を触るとウイルスが物に付着します。それを周囲の人が触ると、手にウイルスが付き、その手で目や鼻・口を触ると感染します。手洗いをしていない時では、約100万個のウイルスが手に付着していますが、手を洗うことでウイルスは大幅に減少すると言われています。
厚生労働省によると、水で数秒洗い流すだけでウイルスは約1万個に減少し、またハンドソープで10秒もみ洗いし、水で15秒すすぎ洗いを2回繰り返せば、ウイルスは数個(残存率0.0001%)になるということです。
まとめ
今回の教室はいかがだったでしょうか。子どもたちには今回の手洗い教室を通して、手のひらにはウイルスが付着していることや、手洗いで綺麗な手になることを楽しく理解してもらい、習慣化していもらいたいと思い実施しました。今後も、子どもたちが楽しく健康について学べるよう、保健教室を実施していきたいと思います。 関連コラムでは、以前実施した保健教室や看護師が解説する子どもの病気について取り上げております。ぜひご覧ください。
参考文献:厚生労働省.手洗いの時間・回数による効果.https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000105095.pdf,(参照 2023-05-20)