こんにちは。看護師の望月です。寒さとともに空気がぐっと乾燥し、お肌トラブルが起こりやすい季節になりました。「最近かゆがっている…」と心配される保護者の方も多いのではないでしょうか。今月は、毎日の保湿ケアでできる予防のコツについてご紹介します。
なぜ冬はお肌が乾燥しやすいの?

冬になると空気が乾燥し、気温も下がるため、肌の水分はとても失われやすくなります。さらに、暖房の使用によって室内の湿度も低くなり、知らないうちにお肌のうるおいが奪われていきます。特に乳幼児の肌は、大人に比べて皮膚が薄く、皮脂の分泌量も少ないため、外からの刺激を受けやすく、乾燥の影響を受けやすい特徴があります。
また、寒い季節は汗をかく機会が減ることで、皮膚の表面を守る皮脂膜がつくられにくくなります。その結果、肌のバリア機能が弱まり、水分が蒸発しやすくなってしまいます。乾燥が進むと、かゆみや赤み、ザラつきなどの症状が現れやすくなり、掻くことでさらに肌を傷つけてしまう悪循環に陥ることもあります。
このように冬の乾燥は、環境の変化と乳幼児特有の肌の特徴が重なって起こります。だからこそ、症状が出てから対処するのではなく、毎日の保湿による「予防」がとても大切になります。
・空気の乾燥・エアコン使用により水分が奪われやすい
・乳児は皮脂量が少なく、バリア機能が弱い
・乾燥→かゆみ→掻く→さらに悪化…という悪循環に入りやすい
園でよく見られる乾燥サイン
冬になると、園でもお子さんの肌にさまざまな乾燥のサインが見られるようになります。特に多いのは、頬や口のまわりが赤くなったり、触るとザラザラとした感触になる様子です。風やよだれ、食事のあとに拭く刺激が重なり、乾燥が進みやすい部分でもあります。
また、腕や脚、とくにすねの部分に白い粉がふいたようになるのも、乾燥のサインのひとつです。着替えの際や遊んでいるときに、洋服の上から無意識に掻いている姿が見られることもあります。背中やお腹、首のしわの部分など、汗が残りやすい場所がカサついたり、赤くなるケースも少なくありません。
こうした乾燥が続くと、かゆみが強くなり、掻き壊してしまうことで湿疹や小さな傷につながることがあります。傷口から菌が入り、とびひなどの皮膚トラブルに発展してしまうこともあるため、早めに気づいてケアすることが大切です。
園では、日々の保育の中でお子さんの肌の状態をさりげなく観察しています。「最近よく掻いているな」「赤みが続いているな」と感じた際には、お声かけさせていただくこともあります。ご家庭でも気になる様子がありましたら、ぜひ共有してください。お家でのケアの方法にお困りの場合は、看護師からケアの方法のご提案もできますのでお気軽にお声がけください。早めの保湿ケアが、お子さんの快適な毎日につながります。
よく見られる乾燥サイン
・頬の赤み・ザラつき
・脚のスネの白い粉ふき
・背中や腕のかゆみ
保湿剤は“種類よりも塗り方と量”が大事

保湿剤にはローションやクリーム、ワセリンなどさまざまな種類がありますが、「どれを使えばよいか」で迷われる方も多いのではないでしょうか。実は、保湿ケアで最も大切なのは種類よりも塗り方と量です。どの保湿剤でも、十分な量を正しく使うことで効果が発揮されます。
ローションは伸びがよくさっぱりとした使い心地ですが、乾燥が強い場合は保湿力が足りないことがあります。クリームは適度にしっとりし、日常使いしやすいタイプです。ワセリンは水分を補うものではありませんが、肌の表面にフタをして水分の蒸発を防ぐ役割があります。お子さんの肌の状態や部位に合わせて使い分けることもおすすめです。
塗るときのポイントは、「こすり込まず、たっぷり塗る」こと。量の目安は「うっすらテカるくらい」と言われています。少量をよく伸ばすよりも、適量を手のひらでやさしく広げるように塗ることで、肌への刺激を減らしながら保湿効果を高めることができます。
よく使われる保湿剤の種類
- ローション:軽いが乾燥しやすい
- クリーム:保湿力中間で使いやすい
- ワセリン:水分は補わないがフタをする役割
塗り方のポイント
- お風呂上がり3分以内(水分が蒸発する前に)
- 最初に大人の手に少量出して、少し温めてから塗る
- しっかり“ていねいに伸ばす”より、たっぷり“置くように”のせる
- 塗る量の目安:テカるくらいがちょうど良い
冬は保湿剤も冷たく感じるものです。保湿剤を手で温めてから、保湿を行いましょう。
保湿ケアのおすすめルーティン

保湿ケアで特に大事なのがお風呂あがりのタイミングです。「保湿のゴールデンタイム」と言われています。お風呂あがりの肌は水分が抜けやすく、乾燥が進みやすい状態です。タオルで軽く押さえるように体を拭いたら、できるだけ早く(3分以内を目安に)全身に保湿剤を塗ることが大切です。
また、冬は朝の「追い保湿」もおすすめです。登園前に、頬や腕、脚など乾燥しやすい部分に少し足してあげるだけでも、日中のかゆみや不快感を軽減することにつながります。特に掻く様子が見られる場合は、朝の保湿が予防になります。
毎日完璧に行うのは大変ですが、「お風呂上がりは必ず保湿する」「気になる部分だけ朝も塗る」など、無理のない形で続けることが大切です。保湿を習慣にすることで、肌の状態が安定し、お子さんも快適に過ごしやすくなります。
・お風呂あがり → 全身に保湿
・朝の着替え前 → 乾燥が強い部分に追加
・肌トラブルが出たとき → 市販保湿剤で改善が見られない場合は皮膚科を受診しましょう
まとめ
今回のコラムはいかがだったでしょうか。乾燥は体調と同じく「予防」が大切です。保湿をすることで、夜の睡眠の質が上がることも多いです。また朝の登園前に、頬や腕など乾燥しやすい場所へひと塗りしていただくと、園での過ごしやすさにもつながります。
ぺんぎん保育園では、与薬希望がある方には医師から処方された保湿剤を登園時にお預かりし塗布を行っています。乾燥による皮膚トラブルが増える冬は大人が手伝って、すこやかな皮膚を保ちましょう。


