2月は後半に厳しい寒さが続きましたね。そんな中でも少しずつ日が長くなるのを感じ、冬の出口が見えてきました。2月は、寒さの中で育った果物がより甘みを増す時期で、フレッシュな味わいを楽しむことができる旬の時期です。今回は今が旬の果物の中でも人気のいちごについてのお話をします。
いちごの豆知識

いちごは何種類ある?
いちごの種類は、全部で約250種類もあるそうです。「とちおとめ」や「あまおう」が有名で日本の生産量1位と2位になります。
静岡では「章姫」や「紅ほっぺ」、「きらぴ香」も有名ですし、最近では赤いいちごだけでなく、白いいちごも見かけるようになりましたね。
いちごの旬の時期って?
いちごは甘く熟した状態で収穫されるので、収穫時期とスーパーなど店頭に並ぶ時期はほぼ同じです。クリスマスで需要が増える12月頃から出回るようになりますが、年が明けてからの方がおいしく食べられます。
品種によって旬の時期は様々ですが、ハウス栽培は2~4月頃、露地栽培は4~5月頃が旬になります。
いちごは野菜!?
一般的には果物と思われているいちごですが、園芸学上では野菜に分類されています。また、農林水産省の作物の統計調査でも野菜に含まれています。ただし、実際は果物と同じように食べられていることから「果実的野菜」ということになります。
ツブツブ部分が果実!
いちごの表面にあるツブツブは種だと思われがちですが、本当はこの種に見えるものが果実にあたり、それぞれのツブツブの中に種が入っているんです。そして、果実だと思って食べている赤くて甘い部分は、「花托(かたく)」と呼ばれ、クッションのような役割を持っています。
いちごの栄養成分
いちごにはビタミンCが豊富なことはご存知の方も多いと思いますが、その含有量はみかんやグレープフルーツの約2倍もあるので、5~6粒食べれば一日の所要量を満たせます。
ビタミンCは免疫力を高める働きがあり、風邪予防に期待できるといわれています。また、コラーゲンの生成を促進させるので美肌効果も期待できますし、妊婦さんに積極的に摂取してもらいたい葉酸も多く含まれています。さらに、ポリフェノールの一種であるアントシアニンも豊富で、目の働きを高めたり、眼精疲労を予防したりする効果も期待できますよ。
ただ、ビタミンCは水に流れやすく、熱によって壊れやすいという特徴もあります。ビタミンCの効果を有効に摂取するにはできるだけ新鮮な状態で生のものを食べた方が良さそうです。
おいしいいちごの見分け方

おいしいいちごの条件を知っておくと、どんないちごを選べばよいか見分けられるようになりますね。条件が揃うほど甘くおいしいいちごということになります。
ヘタ:反り返っていて、濃い緑色をしているもの
種:種を覆うように実が盛り上がっているもの
色:光沢がありヘタの近くまでしっかり赤いもの
また、いちごは先端部から熟していくため、ヘタの部分よりも先端のほうに糖が多く蓄積しています。ヘタよりも中央、中央よりも先端が甘いので、ヘタをカットしてヘタの方から先端に向かって食べると最後により甘く感じられますよ。
いちごの保存方法
いちごは冷蔵保存が基本なので、買ってきたいちごは次のポイントをおさえたうえで、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
- 乾燥を防ぐためラップをするか、ふた付きの容器に入れる
- 水洗いした場合はカビが生える可能性があるので、水分をしっかりふき取る
- いちご同士が重ならないようにする
賞味期限は常温保存だと1日程度、冷蔵保存だと1週間程度です。期限内に食べきれない場合は冷凍保存をおすすめします。
冷凍するときは、いちごをよく洗ってヘタをとり、水分をしっかり拭き取ってからなるべく重ならないようにしてフリーザーバッグなどで保存しましょう。冷凍保存なら1ヶ月程度保存できますが、どの保存方法でもいちごは、なるべく早く食べた方が新鮮でおいしく食べられます。
いちごを使ったレシピ

いちごは離乳食の時期からでも食べられます。離乳食初期の時は、裏ごししてツブツブを取ってあげましょう。
基本的には生でも大丈夫ですが、加熱するとアレルギー反応が起こりにくくなると言われているため、気になる場合は、初めは少量のお水と一緒に鍋で火通ししてあげて慣れてきたら生のまま食べさせるのが良いでしょう。
今回はお子さまと一緒に作るのにもおすすめな、いちごを使ったレシピを2つご紹介いたします。
いちごとフルーツのパングラタン
<材料>2皿分
いちご・・・・・・・・・・2個
キウイフルーツ・・・・・・1/3個
バナナ・・・・・・・・・・1/4本
プレーンヨーグルト・・・・75g
卵黄・・・・・・・・・・・1個分
食パン(8枚切り)・・・・・1/2枚
(注)ハチミツ入りの食パンは1歳未満の乳児は避ける。
<作り方>
- ざるにキッチンペーパーを敷き、その上にヨーグルトを入れて冷蔵庫で1時間ほど水分を切る。
- いちご、皮をむいたキウイフルーツ、バナナを1cm程度の角切りにしておく。
- 1 に卵黄を加えてしっかりと混ぜる。
- 食パンの耳を切り、1センチメートル程度の角切りにする。
- 耐熱皿に食パンを敷き、そこに 3 を流し入れ、 2 をのせる。
- トースターで5分程度焼いて、できあがり。
いちごミルク
<材料>4人分
牛乳・・・・・・・・・・600ml
いちご・・・・・・・・・12個
飾り用いちご・・・・・・4個
砂糖・・・・・・・・・・大さじ5
<作り方>
- ジップロックにいちごを入れてつぶす(お子さんに手伝ってもらうと良いでしょう)。
- かざり用のいちご(4個)を残して 1 と他の材料をすべてミキサーにかける。
- 2 をグラスにそそぎ、かざり用のいちごに切りこみを入れてグラスにかざる。
※時間がたつと分離することがあります。成分的には問題ありませんが、なるべく早めに飲みましょう。

いちごはヘタを取って洗えばすぐに丸ごと食べられます。形、味にも違いがあるので食べ比べて好みの品種のいちごを見つけるのも楽しいですね。ぜひ今が旬のいちごを存分に味わってください。