2021年3月に大学を卒業し、保育士としても、社会人としても1年目。 子どもが安心して伸び伸びと過ごし、自由に表現できるような保育をしたいと思いながら、ぺんぎん保育園で働くことを決めました。 4月から2歳児クラスを担当し、夏からは担任としてクラスの運営を行っています。
保育士として学んだ大切なこと
1年、保育士として働き、多くの感動や喜びを感じる場面がありました。 子ども達が私の名前を覚えて呼んでくれるときに最も感動しました。 信頼関係ができて心を開いてくれたのだと感じます。 子どもの成長を目の当たりにしたときに、大きな喜びを感じました。 例えば子どもがはじめてトイレで排泄できたとき、トイレの方法を繰り返し伝えてきた達成感や子どもの成長に寄り添えたことに喜びを感じ、子どもや保護者と喜びを共有できたことを嬉しく思いました。
大学では子どもの成長過程や年齢に応じた介助方法、保育の計画などを学んできました。実際に現場で働くと、大学で学んできた知識が通用しないことばかりで驚きました。 教科書に載っている過程通り成長する子どもはいません。教科書に載っている介助方法を嫌がる子もいます。最初は学んできた知識と現場とのギャップに驚きましたが、今は一人ひとりの個性を楽しみながら、それぞれの子どもたちに適した保育を考えて子どもたちと関わることができるようになりました。
以下、新米保育士の私が1年で学んだことを3つ紹介します。
待つことの大切さ
保育園の1日は、9:30におやつ、10:00に片づけ等、ある程度決められた時間の中で行われます。 そんなことは知らない子ども達は、活動に気分がのらない日があったり、ゆっくりと動いたりします。そんな時はつい「急いでね」と声をかけたくなりますが、私は「待ってるね」と声をかけるようにしています。「急いでね」は、自分が悪いことをしているように感じ、またやりたくない事なことを無理に押し付けられているような嫌な気持ちになります。 一方で「待ってるね」は、見守られているように感じ、前向きな気持ちで活動に取り組むことができます。保育者が待つことによって、子どもは様々なことに挑戦し、1人でできることが増えて成長に繋がります。 子どもは見守られていると、安心してやりたいことに集中できます。 「待ってるね」の声掛けは、子どもが安心して伸び伸びと過ごすことができる場を作ると考えています。 ただ放っているわけではなく、活動を強制しているわけでもなく、保育者が見守っている安心の場の中で、子ども達が自由に表現し活動できるのではないかと思います。「待ってるね」の声かけの後、目の前の子どもが何を見て、何に興味を持ち、どんなことを感じているのかを考えるようにしています。子どもの目線に立って考えると、その子どもの心を動かす声かけを思いつきます。
保護者の方との共感の大切さ
乳児期の子ども達は、目まぐるしく成長します。成長の喜びを保護者の皆様と共有できるよう、園での様子を毎日伝えるように心がけています。園で初めて歩いてこと、苦手な野菜を食べられたこと、お友達に玩具を貸してあげたことなど、大きな成長も小さな出来事もたくさんお伝えしたいと考えています。園での成長を伝える事で、保護者と喜びを共有するだけでなく、見えないところでの頑張りを保護者に知ってもらうと子どもも嬉しいのではないかと思います。 私は、子どもだけでなく保護者とも信頼関係を築き、子育ての悩みを気軽に相談してもらえるような保育士になりたいと思っています。忙しくお仕事を頑張る保護者の方のお手伝いができるよう、それぞれの子どもやご家庭に合った方法を一緒に考え、より良い保育・子育てにすることを目指し、これからも保育について学んでいきます。
保育士以外の職員との連携の大切さ
保育士同士の連携が大切なのはもちろんですが、より子どものためを考えた保育を行うには他職種との連携が欠かせないと学びました。 ぺんぎん保育園には看護師、栄養士・調理師、事務、介護士をしていた保育職員など、様々な資格、経歴を持った職員がいます。他職種と連携し、それぞれの職種の視点から意見をもらうことで、新しい発見があり、保育士の固定概念が無くなり柔軟な保育を行うことができます。
看護師
普段の子どもの体調を把握しており、保育士では分からない体調の変化にすぐに気が付きます。 体調不良やケガがあった際には、スムーズで適切な対応を行ってくれます。看護師と密な連携をとることで、子どもや保護者だけでなく保育士も安心して保育を行うことができます。
栄養士・調理師
それぞれの子どもにあった食事の形状、量、提供方法、食具、食事介助方法の工夫などを提案してくれます。実際に栄養士と共に、苦手な食べ物が多い子に対して、お皿への盛り付け方や食材の大きさを試行錯誤した結果、その子の食べられるものが増え楽しく給食を食べてくれるようになりました。
事務職員
アプリで受ける保護者からの連絡を瞬時に受け取り、保育士に伝えてくれます。その為、保育士は保育に集中することができます。 事務職員が保育を手伝ってくれることもよくあります。 少しの時間でも保育に入ってもらうと、保育士に余裕ができ、上で述べた「待つこと」に繋がります。ぺんぎん保育園では、子どもたちの様子を保護者に見ていただくために、毎日多くの写真を撮っています。 行事やイベントなど保育士が忙しく動く際には、撮影を事務職員にお願いし、子どもたちの笑顔で活発に動く写真を撮ることがでいています。 保育に参加することが多い事務職員は、子ども達がよく懐いており大人気です。
他職種への尊敬の気持ちを忘れず、小まめな情報共有を行って連携することで、子どもにとっても職員にとっても過ごしやすい保育園になると考えています。