雨の日が多い6月、子どもたちは雨が出てくる絵本を読んで、梅雨の雰囲気を感じていました。絵本をきっかけに、雨に興味を持った子どもたちと、梅雨の壁面製作や雨上がりのお散歩を楽しみました。今回は、言葉のリズムを気に入って読んでいた絵本『あめぽったん』と、絵本から広がった、様々な技法を使った製作の様子、雨上がりのお散歩の様子をご紹介します。
絵本の紹介
「あめあめぽったん あめぽったん♪」のリズムにのって楽しく読むことができる絵本です。かたつむり、みみず、かえる、雨が大好きな生き物たちが登場し、一緒に雨を楽しみます。水たまりの中でじゃぶじゃぶ遊ぶ姿は、子どもたちの憧れです。０歳から楽しむことができる、梅雨にぴったりの絵本です。
絵本の読みあい
「あめあめぽったん！」のフレーズを覚えて、リズムにのりながら聞いていました。絵本に登場するかたつむり、みみず、かえるを探そうと、雨に日に保育園の窓から外を眺める子もいました。０歳の子も、リズムのある絵本を気に入ってくれたようで、保育者が読むと喜んで手を叩いたり、可愛い笑顔を見せたりしてくれました。
製作の様子
絵本を読み、子どもたちは雨が大好きになりました。「保育園の中にも雨を作ろう」と、雨の模様や画用紙のレインコートを製作し、壁面に雨を降らせました。製作では、垂らし絵やビー玉アートの技法に挑戦しました。様々な技法を使って楽しみました。
雨の模様製作
“垂らし絵”の技法を使って、画用紙に雨の模様を描きました。画用紙を壁に貼り、筆で絵の具を乗せると絵の具が下に垂れてきます。垂れる絵の具を見て、子どもたちは、「うわぁ、絵の具が動いてる」「ほんとに雨みたい！」と感動したように話していました。０歳児の子どもも、絵の具や筆に興味津々な様子でした。お兄さんお姉さんの真似をして、筆を画用紙に当てて動かし、夢中で楽しんでくれました。
レインコート製作
雨の日はレインコートを着て登園する子が多かったので、絵本に登場する傘ではなく、レインコートを製作しました。
レインコートには、ビー玉アートで模様をつけました。画用紙を敷いた箱の中に絵の具のついたビー玉を入れて転がします。
好きな絵の具を3色、子どもたちそれぞれに選んでもらいました。これから始まる製作に期待するような表情で、「何色にしようかな？」と笑顔で考える姿が見られました。
箱の中でビー玉を転がすのは少し難しいようで、苦戦する子もいましたが、1歳児、2歳児クラスの子どもたちはすぐにコツをつかみ、最初は保育者と一緒に転がしていた子も、後半は1人で模様をつける事が出来ました。完成した模様が不思議だったようで、自分の作品をじーっと観察する子もいました。
０歳児クラスの子どもたちは、保育者と一緒に箱を持って行いました。ビー玉が転がった時、手に伝わる振動、音、転がるビー玉を不思議に感じたようで、驚いたような表情をしながら製作を楽しんでいました。
レインコートに子どもたちの顔写真をつけて、足形でつくった葉っぱの傘をさしました。梅雨らしい素敵な壁面飾りが完成しました。
雨上がりのお散歩の様子
雨上がりのお散歩は、地面に大きな水たまりや、雫がついてキラキラと光るお花や葉っぱなど、晴の日とは少しちがった発見をすることができます。子どもたちはかたつむりやかえるを探すのに夢中でした。紫陽花に向かって「かたつむりさ～ん、でてこ～い！」と呼びかける姿は、とっても可愛かったです。
かえるを見つけようと田んぼをのぞき込みました。まだかえるになっていないおたまじゃくしを見つけると、「かえるの赤ちゃんなの？小さくて可愛いね！」と感動している様子でした。
保育士のコメント
子どもたちは雨が大好きです。自分のレインコートや長靴、傘を持つのが嬉しようで、ニコニコ笑顔で登園する姿が見られました。お部屋で過ごす事の多い梅雨ですが、子どもたちは室内からでも雨の音や匂い、空の暗さ、雨でできる模様、雨に打たれる植物や水の動きなどを観察し、五感を使ってたくさんの発見をした様子でした。雨の日が多い6月は、子どもたちにとってワクワクが止まらない1ヶ月だったようです。
雨が降っていると、気持ちが落ち込んでしまうパパやママも多いのではないでしょうか？しかし、雨の日にしかできない遊びはたくさんあります。雨を感じながら思う存分遊べる日も素敵です。子どもと一緒に雨を観察していると、いろいろな発見があります。
