保育士の池上です。1月は子どもたちにお正月の雰囲気を感じてもらえるよう、お正月にちなんだ絵本『もちつきぺったん』を読みました。今回は、絵本に出てきた凧あげやお餅つきを、実際に楽しむ子どもたちの様子をご紹介します。
絵本の紹介
お正月の朝、うさぎのぴっぴとみいみが目を覚ますと、どこからかズシン、ドシンという音が聞こえます。2人は音の正体を探しに行く途中、羽つきや凧あげをしているお友達に出逢い、一緒にお正月遊びを楽しみます。ズシン、ドシンという音の正体は…。短いページを左右に動かすと動物たちの遊びが動いて見える仕掛け絵本です。
絵本の読みあい
絵本に載っている鏡餅を見て、「保育園にも同じのあるね!」と子どもたちが気付きました。「なんで飾ってるの?」「どうしてみかんが乗ってるの?」とたくさんの疑問の声が聞こえました。
羽つきや凧あげ、餅つきを知らない子がほとんどで、「何それ?」と不思議そうに見ていました。凧あげと餅つきを実際にやってみようと伝えると、「やりたい、楽しみ!」やる気満々でした。
餅つきをした後に絵本を読むと、餅のイラストを「ぺったんぺったん」と叩く子どもたちの様子が見られました。
お餅つきごっこの様子
絵本をきっかけに、お餅に興味を持ち始めました。小麦粉粘土をお餅に見立てて、お餅つきごっこをしました。小麦粉粘土は、絵本のお餅と同じように、もちもちで引っ張ると伸びます。手作りの臼と杵でついたりちぎったり丸めたり、「ほんとのお餅みたいだね。お料理してるみたい!」と楽しんでくれました。
まずは小麦粉粘土を作ります。サラサラの小麦粉に水を入れるとまとまっていく様子に、子どもたちは興味津々です。
お餅に見立てた小麦粉粘土を、臼と杵でつきました。
「よいしょ、よいしょ。ぺったんぺったん」と言いながら、力一杯ついていました。
ついたお餅をちぎったり伸ばしたりして、「もちもちで気持ちいいね」「ほんとのお餅みたいだね」と感触を楽しみながら遊びました。
最後はみんなで鏡餅を作り、保育園に飾ってある鏡餅の隣に並べました。近くで見る鏡餅、ついている飾りに興味津々の子どもたちでした。
凧あげの様子
絵本に登場した凧を、みんなで作り実際にあげて遊びました。凧に触れたことのない子がほとんどで「変な形だね」「ほんとに飛ぶのかな?」と不安な表情でしたが、風のある日に遊ぶと上手にあがり、とても嬉しそうな子どもたちでした。凧あげをの様子を年齢別に紹介します。
2歳児クラスの様子
2歳児クラスの子どもたちは、「ここを持ったらいいかも!」「こっちに走ったら高くあがったよ」等とすぐにコツを掴んでいました。1人で高くあげることができると、とっても嬉しそうに笑っていました。夢中で走って、上手に凧をあげることが出来ました。
1歳児クラスの様子
1歳児クラスの子どもたちは、保育者の真似をして、凧をもって走りました。最初はなぜ凧を持って走るのか分かっていない子もいましたが、走ると凧があがることに気付き、だんだんと1人で遊べるようになっていきました。高くあがる凧を見て、不思議そうな、楽しそうな表情の子どもたちでした。
0歳児クラスの様子
0歳児の子どもたちは、1・2歳児クラスの子どもたちを真似して走ることを楽しんでいました。走っている途中で凧がふわっとあがると、驚いた表情で凧を見たり面白がって笑ったり、とっても可愛い表情を見せてくれました。凧があがっていないときも、凧糸やビニールの素材をじっくり観察し、触って感触を楽しむ様子も見られました。
保育士のコメント
お正月の風物詩であるお餅つきや凧あげ。絵本を見ただけではよく理解できず、興味がない様子の子どもたちでしたが、実際に触って見ると夢中になって遊んでいました。
お餅つきごっこや凧あげをした後は、絵本の見方が変わり、「凧って速く走るとビューンってあがるんだよね」「お餅つき、みんなでやったよね、絵本と一緒だね」と思い出や経験を話しながら笑顔で絵本を読んでくれるようになりました。
お正月がどんな行事か、鏡餅の由来は何か等、難しいことはまだ理解できていない子どもたちでしたが、「お正月って楽しいね」と行事の雰囲気を楽しんでもらうことができました。