ぺんぎん保育園保育士の池上です。11月は秋を感じる絵本を多く読みました。なかでも『どんぐりころちゃん』は、子どもたちのお気に入りの1冊です。そんな絵本から広がっていった活動、お散歩や製作の様子を紹介します。
絵本の紹介
♪~どんぐりころちゃん あたまはとんがって おしりはぺっちゃんこ どんぐりはちくりしょ~♪子どもたちの大好きなわらべ歌の絵本です。「どんぐりはちくりしょ ぽーん」の掛け声で、木の上のどんぐりころちゃんは「ぽっとりぽっとん ころころりん」。落ちた先の地面には、様々な大きさや形のどんぐり達が大集合。どんぐり達は歌に合わせて、みんなで一緒に躍る様子がかわいく描かれています。
絵本の読みあい
どの年齢の子ども大好きな『どんぐりころちゃん』 。「どんぐりころちゃん♪」の歌を合図に、子どもたちが一気に絵本の世界に夢中になります。どんぐりの動きを真似して手を頭やお尻に伸ばす子どもたちや、「どんぐりはちくりしょ ぽーん」と両手を勢いよく上に挙げる子どもたちもいて、みんなとってもかわいいです。
年齢別の読み合いの様子をご紹介していきます
0歳児の読みあい
園児を膝に乗せ、歌にあわせて動きながら読んだり、頭やおしりを触ってあげると、とっても楽しそうでした。繰り返し読んでいると、歌に合わせて自分で手を動かしてくれるようになりました。
1歳児の読みあい
お散歩でどんぐりを見つけた話をしながら読みました。「さっき見つけたのと一緒だね」と、絵本とお散歩での出来事が子どもたちの中で繋がったようです。
2歳児の読みあい
どんぐりの大きさ、形、色、表情の違いに気付くよう、声掛けを工夫しながら読みあいを行いました。「このどんぐりはママで、この子は赤ちゃんかな?」「みんなニコニコ、お友だちのどんぐりと踊って嬉しいんじゃない?」と、想像を広げながら絵本を楽しんでいました。
散歩の様子
近くの小学校へ、どんぐりを拾いに行きました。「どんぐり、見つけられるかな?」「今日はたくさん拾えるかな?」と、ワクワクしながら小学校へ向かいます。
どんぐりが木に実ることを、絵本で知った子どもたち。「どんぐりさーん、出ておいで」と、木を見上げながら呼びかけていました。
「いらっしゃいませ、どのどんぐりにしますか?」お友達とどんぐり屋さんをして遊んでいました。
2歳児、1歳児クラスのお兄さんが、0歳児クラスのお友達にどんぐりを分けてあげる様子も見られました。
絵本で見たどんぐりに実際に触れ、どんぐりの重さやつるつるとした感触、匂い、どんぐりをぶつけた時や落ちた時の音などを感じることができました。「すごいね、どんぐりいっぱいね!持って帰って、ママに見せてあげよう」と感動する子どもたちでした。
製作の様子
カップに入った紙粘土をケーキに見立て、みんなで拾ったどんぐりを飾りつけして、どんぐりケーキを作りました。
みんなで拾ったどんぐりがたくさん。キラキラのビーズも使って、どんなケーキを作ろうかな?
製作中は集中し、みんな真剣な表情です。
1歳児、2歳児クラスの子どもたちは、「このどんぐりは小さいからこっち」「キラキラの飾りはもうちょっとこっちかな」と、子どもたちなりにイメージをもって製作に取り組んでくれました。
「ジャジャーン、完成!」思いやイメージを込めた作品が完成した喜びで、にこにこ笑顔な子どもたちです。
完成したケーキを前に「ハッピーバースディトゥーユー♪」と歌い出す子や、ろうそくを吹き消そうとする子がいました。
どんぐりがぎゅうぎゅうに乗せられたケーキ、一列に並べて飾り付けられたケーキ、一人一人の個性があふれる、素敵などんぐりケーキができました。
保育士のコメント
普段は年齢に合った絵本を選んで読むことが多いのですが、『どんぐりころちゃん』は 0歳児クラスから2歳児クラスの全学年が一緒に楽しむことが出来ました。1冊の絵本をみんなで読んだ時の楽しい雰囲気や一体感は、子どもたちも嬉しいと感じたと思います。どんぐりは子どもたちの身近にあり、絵本の世界を現実の世界へ繋げやすかったのではないかと思います。子どもたちからも「絵本と一緒だね」という声がよく聞こえました。
2歳児クラス担任の私ですが、どんぐり遊びを通して子ども同士で関わる能力が成長したと感じています。どんぐり遊びの中で、子ども同士で関わる機会が増え、子ども同士での会話やごっこ遊びがレベルアップしました。絵本からどんぐりへの興味へ、どんぐりから子どもたちの人間関係の成長へ、子どもたちの成長には繋がりが重要であることを実感しました。
どんぐりケーキ作りは、絵本でどんぐりへの興味が強まっていたため、より楽しく製作できたのではないかと考えています。カップケーキをまだ見たことがない(であろう)0歳児クラスの子どもたちが夢中で製作している様子を見た時は驚きました。今後も絵本を通して、子どもたちの興味や関心、成長を促せるよう、工夫してプログラムを考えていきます。