園長代理の鈴木です。今回のぺんぎん保育園の技は、保育士さんの「言葉かけ」です。 普段の生活の中では、聞き逃してしまい、あまり気付かない事だと思いますが、園児に話しかける言葉をよく聞いていると、その言葉には意味があり、「なるほど」と思う場面がたくさんあります。今回はぺんぎん保育園の保育士たちが日ごろから心掛けている「言葉かけ」に注目して保育の技をご紹介いたします。
行動に導く言葉かけの「技」
まずは、最近ぺんぎん保育園で聞こえた言葉かけを3つご紹介します。
①保育室で走っている子どもに 対して、「走らないで」ではなく、「あるいてみよう」や「座ってみよう」
②おもちゃを取り合っている子どもたちに 、「引っ張らないで」ではなく、「一度そっと手を放してみよう」
③食事中、手で食べている子どもに「手で食べないで」ではなく、「スプーンで食べてみようか」
示す言葉で子どもは動く
保育のプロが大切にしていることは、子どもに対して何か行動を促すとき、否定的な言葉かけをしていないということです。こうして言葉で書いあると簡単そうなんですが、意外と出来る様で出来ないものです。「あれはダメ 、これもダメ」といった否定形ばかりの声かけだと、「ダメ」という叱られたという意識しか子どもに入りません。私たちは、いけないことをしている場面を見た時、「〇〇してはいけません」という否定の言葉がすぐに出てきます。しかし、ぺんぎん保育園のプロは、どんな行動をしたらよいのか、その行動を示す言葉を投げかけているのです。これは子どもにとってとてもいい影響を及ぼすものと思います。もちろん危険なときなどは「ダメ」の言葉で注意を促すこともありますが、「示す言葉」によって子どもは行動するのです。