管理栄養士の山内です。この時期になると、4~5月の年度初めに比べ、保育園の子ども達の活動や食事、睡眠にメリハリが出て、成長を感じることが多くなってきました。この時期は、食事のリズムの基礎をつくる重要な時期でもあります。
食事のリズムは、朝・昼・夕の3食、おやつの時間を決めて、様々な食材からバランス良く食べるのが理想です。しかし、特に忙しい朝の時間帯は、パンとヨーグルトだけ、ふりかけご飯だけ、などワンパターンなってしまっていませんか?
しかしそれだけでは、成長期の子どもの栄養として足りていないことが多いです。そこで、今回は手間や時間をかけなくても栄養たっぷりの朝ごはんにおすすめのレシピを紹介します。
朝ごはんでエネルギーチャージ
朝昼夕の食事の中でも、特に朝ごはんが重要です。朝ごはんが重要な理由は、下記の2点が主な理由として挙げられます。
朝ご飯を食べることで、寝ている間に下がった体温を上げ、一日の活動に備えることができるため
体内に蓄えられていたエネルギー源(ブドウ糖)が、朝にはほぼ空っぽになり、必ず補給しなければならないため
実際、朝ごはんを食べずに登園した子で、午前中の活動中に機嫌が悪くなってしまったり、お散歩の途中で座り込んでしまったりということがありました。
まず、朝ごはんに必ず取り入れたいのが「炭水化物」です。炭水化物に含まれるブドウ糖が、脳を動かしてくれます。しかし、ふりかけごはんや菓子パンなどの炭水化物だけでは、血糖値の急上昇を招いてしまいます。大切なのは、炭水化物に組み合わせて、脳を働かせる効果のある栄養素を含む食材を一緒に摂ることです。
冷凍保存できる作り置きおすすめメニュー
具だくさん炊き込みご飯 小松菜、ひじきを入れて鉄分も補給
<材料>
しょうゆ ・・・ 大さじ2
みりん ・・・ 大さじ2
かつお節 ・・・ 1パック
乾燥ひじき ・・・ 大さじ1
小松菜 ・・・ 2株
人参 ・・・ 1/3本
えのき ・・・ 1/2袋
とりひき肉(むね肉やもも肉) ・・・ 200g
<作り方>
①米は洗い、30分〜1時間程度浸水させる。ひじきは水で戻し、水気を切って長ければ切る。
②小松菜、えのきは1cm幅、人参は5mm角に切る。
③炊飯釜へ米、醤油、みりんを入れ、さらに水を加え2合の目盛りに合わせる。
④③へかつお節、ひじき、ひき肉、切った具材を入れ、通常通り炊飯し、全体を混ぜ合わせる。
カレーピラフ風炊きごみ込みご飯 炊飯器で野菜の甘味アップ
米 ・・・2合
キャベツ ・・・ 2枚
玉ねぎ ・・・ 1/2個
人参 ・・・ 1/2本
ケチャップ ・・・小さじ2
幼児用レトルトカレー ・・・ 1パック
<作り方>
① 米は洗い、30分〜1時間程度浸水させる。(野菜から水分が出てやわらかめに仕上がります)
② キャベツ、人参、玉ねぎをみじん切りにする。
③ ①に②、ケチャップ、幼児用レトルトカレーを入れ、通常通り炊飯する。
野菜たっぷり肉そぼろ ごはん、マカロニ、パンとの相性も◎
<材料>
とりひき肉 (豚ひき肉でもOK) ・・・ 200g
玉ねぎ ・・・ 1/2個
人参 ・・・ 1/2本
ピーマン ・・・ 2個
ケチャップ ・・・ 大さじ2
しょうゆ ・・・ 大さじ1
顆粒コンソメ ・・・ 小さじ1/2
水 ・・・ 150ml
<作り方>
①玉ねぎ、人参、ピーマンをみじん切りにする。
②フライパンへひき肉、玉ねぎ、人参を入れ、ひき肉の色が変わるまで炒める。
③②へ調味料、水、ピーマンを入れ水気がなくなるまで時々混ぜながら煮る。
米粉のほうれん草きな粉蒸しパン 卵、牛乳、小麦粉、油不使用です
<材料>
米粉 ・・・ 100g
砂糖(てんさい糖など) ・・・ 大さじ1
ベーキングパウダー ・・・ 小さじ1
茹でたほうれん草 ・・・ 50g
豆乳 ・・・ 130g
きな粉 ・・・ 10g
<作り方>
①茹でたほうれん草の水気を絞ってみじん切りにし、豆乳と一緒に混ぜる。
②ボウルへ米粉、ベーキングパウダー、砂糖を入れ、泡立て器で混ぜる。
③へ①を入れ、すばやく混ぜる。生地が硬ければ水を少し加える。
④③をシリコンカップ等の耐熱容器に入れて10分ほど蒸す。
ほうれん草のチーズ蒸しパン 大人用には粗びきコショウを入れても◎
<材料>
茹でたほうれん草 ・・・ 60g
ウインナー(ベーコンや魚肉ソーセージでも) ・・・ 3本
ピザ用チーズ ・・・ 60g
豆乳 ・・・ 100ml
米粉 ・・・ 100g
卵 ・・・ 1個
オリーブオイル ・・・ 大さじ1
ベーキングパウダー ・・・ 6g
塩 ・・・ 少々
<作り方>
①茹でたほうれん草は細かく刻む。ウインナーはスライスする。
②耐熱容器に豆乳、チーズを入れ、電子レンジで分30秒ほど加熱する。
③ボウルへ①、②、米粉、ベーキングパウダー、卵、オリーブオイル、塩を入れ混ぜる。
④耐熱の容器にラップを敷き、そこへ③を流し込み、電子レンジ500Wで3~4分加熱する。
盛り付けはワンプレートだと片付けも簡単
上記のような冷凍作り置きを活用することで、忙しい朝も栄養がとれる食事を提供することが出来ます。それに加えて、調理の必要がない牛乳や豆乳、ヨーグルト、果物などを盛り付けると、さらに栄養バランスが良くなります。
また、食事の盛り付けは、ワンプレートにすることで、洗い物や片付けの手間が省けておすすめです。ワンプレートは、お子さまランチ風の見た目で、子どもにとっても嬉しいです。ライフスタイルや子どもの好みに合わせて、手軽で栄養のある朝ごはんを作ってみましょう。