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旬を味わう ~新米を食べよう~

管理栄養士の山内です。秋晴れの心地よい季節になりましたね。これからどんどん秋が深まっていくのが楽しみです。そして、秋といえばたくさんの農作物が収穫の時期を迎えますが、お米もそのうちのひとつ。店頭では『新米』の文字を見かけるようになりましたね。今回は私たちの食生活に欠かせないお米についてのお話です。

目次

お米の歴史

田植えの様子

「小麦」「トウモロコシ」と並んで世界三大穀物とされている「米」。その歴史は古く、日本での稲の栽培は約3万年も前の石器時代に野生の稲の種子をまいて収穫したのが、始まりだそうです。

それまでは狩猟(獣)や採集(木の実)、漁猟(魚、貝)で食糧を確保していました。人類の増加や気候の変化によって食糧難となり、とって食べる時代から食糧を生産する時代へと大転換を果たし、人々は一定の土地にとどまるようになりました。

そして、日本の気候が稲の栽培に適していることや、長期保存できること、さらに日本人の味の好みによく合った食べ物であることから栽培が進み、のちに主食として食べられていくようになりました。

現在の日本のお米であるジャポニカ米の栽培は、縄文時代に中国から伝わり、弥生時代には稲作が全国に広がっていきました。この時代にはすでにもち米とうるち米の2種が食べられていましたが、当時は今の食べ方と違い、米を水でドロドロに煮たものを食べていたようです。

今のようなご飯の炊き方が広まってきたのは、江戸時代中期からといわれています。しかし、このご飯を食べられたのはまだ上流階級の人だけでした。当時の米作りの収穫量は今と比べものにならないほど少なく、収穫されたお米も農民は年貢として納めると手元に残るのはわずかだったため、普段はヒエやアワなどの雑穀を食べていました。お米は節句や大切な行事の時にだけ食べる大変貴重なものだったのです。

おいしいご飯を炊くポイント 

お米を研ぐお手伝いをする女の子
  • 計量
    計量カップを使ってきちんと計る
  • 洗米
    短時間で、リズミカルに洗う
  • 水加減
    水加減はきっちりと行う
  • 浸水
    吸水は最低でも30分以上
  • 蒸らし
    炊き上がったらふたは開けずに10分程蒸らす
  • ほぐし
    ほぐして余分な水分を逃がす 

まず、洗米で表面のぬかを取り除きますが、洗米時にも米が水を吸うため、手早く洗わないとごはんがぬか臭くなってしまいます。水加減は、普通の精白米の場合は洗う前の米の容量の20%増し、新米の場合は10%増しを標準とします。芯のないふっくらとしたごはんに仕上げるため、米の中心部分まで吸水させます。水の温度が冷たいほどゆっくりと時間をかけて水を吸っていくので、水温が低い冬場は1時間、夏場は30分の吸水時間が目安です。炊き上がったら米粒の水分の分布を均一化するために蒸らします。ご飯粒をつぶさないように炊飯器の釜底から大きく掘り起こすようにほぐすことでご飯の水分のばらつきや余分な水蒸気が逃げます。

お米を食べよう

ご飯の主な栄養素は炭水化物です。炭水化物はブドウ糖になってパワーの源となります。消化・吸収がよく、腹持ちもよいので子どもにも適した食べ物です。ぺんぎん保育園でも納豆ごはんやおにぎり、チャーハンなどご飯のメニューをおやつに出すことがあります。

ご飯には炭水化物の他にもたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などいろいろな栄養素が含まれています。また、ご飯は和・洋・中のさまざまなおかずとも相性がいいのが特徴です。ご飯は粒状なので咀嚼が必要ですし、主菜のおかずに肉、魚、豆腐、卵などのたんぱく質源を、副菜には食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこなどを組み合わせて全体的に咀嚼を促すバランスのとれた献立にするのがおすすめです。

最近ではパスタやうどん、パンなどが好まれ日本人のお米離れが進んでいるのが問題です。どれも子どもにとって食べやすい食材ではありますが、お米を主食とした日本食の良さも大切にしていきたいですね。

収穫して間もない新米は水分を多く含みもっちりとした柔らかい食感で甘い香りが特徴です。旬の食材を味わうことも子どもにとっては食を育むことにつながります。ぜひ今の時期しか味わえない新米を楽しんでみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

管理栄養士免許取得後、薬局や市の保健センターで健康相談、乳幼児健診フォロー、特定保健指導など担当し、赤ちゃんから高齢者まで幅広い世代に関わってきた。ぺんぎん保育園には2017年の開園時より勤務しており、日々安心で安全な給食を提供できるよう努めている。

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