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乳幼児のいる家庭はどう備える?~災害時の食事のポイント~

管理栄養士の山内です。9月になり、厳しい暑さが和らいだと感じられる日がありますが、夏の疲れが出やすい時期でもあります。体調に気をつけながら過ごしたいですね。

さて、9月は「防災の日」(9月1日)及び「防災週間」(8月30日から9月5日まで)があります。ぺんぎん保育園では毎月、地震や火災、水害など様々な災害を想定した避難訓練を実施しています。気候による災害は天気予報などの情報から事前に備えることもできますが、地震などいつどこで起きるかわからない災害に対する備えも同じようにしておきたいものです。今回は家庭での災害時への備えについてお話します。

目次

災害時への備え

ローリングストックのイメージ

乳幼児がいるご家庭では、忙しい日々の中、防災への意識は後回しになってしまうこともあるのではないでしょうか?そんな場合は、日常で非常用アイテムを使いこなせるようにしておくとよいでしょう。よくいわれるのがローリングストックです。災害用として特別に物資を備えるのではなく、日頃から食べているものや使っているものを少し多めに購入し、使った分を補充しながら日常的に備蓄することをいいます。消費期限切れや使用期限切れを起こさない無駄のない備えができます。

また、避難バッグを用意してあっても、入れておいたおむつがサイズアウトして使えなくなっていたり、ベビーフードの消費期限が切れていたりしませんか?定期的に見直しをして全て使える状態にしておきましょう。被災した場合、水や食料などの援助物資が優先され、おむつや生理用品などの衛生用品が届くまでには時間がかかることがあります。避難所の規模や場所にもよりますが、1週間分のおむつは災害用としてストックしておきましょう。

これから防災グッズを用意する場合には、内閣府の防災情報のページにあるあかちゃんとママを守る防災ノートなどを参考にするとよいですよ。防災グッズの備えだけではなく、行動などについても書いてあります。あかちゃんとママだけでなく、パパや周りの家族とも情報を共有しながら一緒に用意しましょう。

災害時の乳幼児の食事

非常食

災害時に備えておくべき食料は、少なくとも3日分といわれています。レトルトの離乳食やおかゆを用意しましょう。使ったお皿やスプーンが洗えない場合があるので、カップの容器でスプーンもついているようなものが便利です。月齢の目安で様々な離乳食がありますが、非常時ですから月齢が過ぎてしまっていても問題ありません。レトルトのおかゆは大人も食べることができて、味のバリエーションもあるのでいくつか常備しておくとよいでしょう。また、缶詰にも様々なものがあり、パンの缶詰、ツナやチキンなどおかずになる缶詰もあります。常温で長期保存できるパックの野菜ジュースや豆乳もおすすめです。

非常時はストレスがかかり子どもの情緒も不安定になりがちです。もちろん食事をきちんととることが大切ですが、食事が十分にとれない場合もあるかもしれません。ストレスを和らげる「おやつ」には特別な役割があります。クッキーやビスケット、ゼリーなど日持ちしそうなおやつを用意して上手に活用しましょう。

離乳食開始前の赤ちゃんがいる場合

ミルクを飲む赤ちゃん

母乳の場合、ママには母乳を作るためのエネルギーが必要です。非常時ですが、食べられる時に少しずつでも食べましょう。こまめな水分補給も心掛けてください。緊張や疲れから母乳が出づらくなるケースもありますが、赤ちゃんはスキンシップをとっているだけで安心しますし、吸わせ続けることで母乳が出てくるようにもなります。

母乳だけでは不足する場合や、普段ミルクをあげている場合は、食事と同様、乳児用ミルクも3日分はストックがあるとよいでしょう。粉ミルクの場合は、避難先で手洗いができるか?調乳に適した飲料水があるか?電気やガスが使えて沸騰したお湯が用意できるか?哺乳瓶や乳首の洗浄と消毒ができるか?など環境面のチェックもしましょう。調乳に適さない環境では、調乳にも安心して使える赤ちゃん専用のペットボトルの水や国産の軟水のミネラルウォーターを準備しましょう。

2018年に日本国内で製造・販売が許可されたのが、調乳の必要がなくそのまま飲ませることができる液体ミルクです。清潔な哺乳瓶に移したり、製品専用のアタッチメントをつけて飲ませます。液体ミルクは外国製品が支援物資として届くこともあるようなので、期限など外国語の表示に注意しましょう。

まとめ

災害時の対応は自治体によって異なるため、地域で行われる防災訓練にも積極的に参加して、「わが家の場合はどうするか」ということを考え、いざという時にスムーズな避難をできるようにイメージしておきましょう。

この記事を書いた人

管理栄養士免許取得後、薬局や市の保健センターで健康相談、乳幼児健診フォロー、特定保健指導など担当し、赤ちゃんから高齢者まで幅広い世代に関わってきた。ぺんぎん保育園には2017年の開園時より勤務しており、日々安心で安全な給食を提供できるよう努めている。

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