保育士の池上です。春の陽気を感じられるようになってきた3月、ぺんぎん保育園では子ども達が楽しみにしていたひな祭りの集いを行いました。2月から絵本やお雛様の製作で、ひな祭りの集いへの期待が膨らんでいたようです。今回はひな祭りの絵本『のはらのひなまつり』と、お雛様製作、ひな祭りの集いの様子をご紹介いたします。
絵本の紹介
画用紙でつくったともこのお雛様が風にとばされ、たんぽぽのはらの動物たちのところへ行きます。ともこのお雛様はたんぽぽびなの隣に並べられ、動物たちと一緒におひな祭りを楽しみます。0~2歳児のぺんぎん保育園の子ども達にとっては難しい絵本でしたが、登場するたくさんの動物たちを嬉しそうに見ていました。たんぽぽびなのつくりかたが載っており、優しく温かい絵の春らしい絵本です。
絵本の読みあい
内容を理解することは難しかったようですが、春の訪れやひな祭りの雰囲気を味わうのにはぴったりの絵本でした。お雛様や動物の絵を見つけて指さしたり、お雛様製作の前に読むと「私たちと同じだね!」と話したり、車の玩具をお雛様に見立てて絵本の絵の隣に並べたり、幼い子ども達なりに絵本を楽しんでくれていたように感じます。
お雛様製作
0,1歳児クラスは手形と足形で、2歳児クラスは和紙を使って、お雛様の製作を行いました。2月から少しずつ製作を進めると、3月のひな祭りへの期待が少しずつ大きくなっていくのを感じました。お雛様製作の様子を、0,1歳児クラスと2歳児に分けてご紹介します。
0,1歳児クラス
ピンク色の手形をとって雌雛、青色の足形をとって雄雛を製作しました。インクを染み込ませたスポンジを手や足で触ると、フワフワひんやりとした感触で面白かったようです。
手形と足形に、シールでできた顔や飾りのパーツを貼り付けました。シールを一人で剥がすことが出来るようになった1歳児クラスの子ども達は、真剣な表情で集中して製作に取り組んでいました。0歳児クラスの子ども達は保育者と一緒にパーツの貼り付けをしました。以前は紙を持つと握ってしまっていた子も、2本の指でパーツを上手につまめるようになっており、成長を感じました。
2歳児クラス
和紙を使った製作に挑戦した2歳児クラスの子ども達。和紙の触り心地や様々な模様、柄など、普段のお絵描きで使用する紙との違いを見つけて楽しんでいました。薄い画用紙は向こう側が透けて見えることに気づき、目に当てて周囲を見渡して遊ぶ様子も見られました。
好きな和紙を選んだあと、和紙をちぎって、糊で画用紙にはりつけ、お雛様の着物を作りました。2歳児クラスの子ども達は顔のパーツをクレヨンで描き、素敵なお雛様が完成しました。
ひな祭りの集い
楽しみな気持ちいっぱいで迎えたひな祭りの集いの日。集いでは、ひな祭りのお話、ひなあられの宝探しゲーム、顔出しパネルで写真撮影を行いました。
ひな祭りのお話
『うれしいひなまつり』の歌に合わせて雛壇に飾られている人物の紹介や、ひな祭りの由来のお話をしました。少し難しいお話でしたが、真剣な表情で夢中になって聞いてくれた子ども達。「お雛様はお姫様なの?」「この子たち(右大臣,左大臣)が守ってくれるんだ!」「女の子が元気に大きくなりますようにってお願いする日なんだよね!」と、子ども達なりにお話を理解してくれたようでした。
ひなあられの宝探しゲーム
保育室の様々な場所に隠されたひなあられを探す“ひなあられ探しゲーム”をしました。絵本棚やロッカー、玩具の隙間、机の裏などにひなあられが隠されており、子ども達にとっては難易度の高いゲームではないかと心配もありましたが、なかなか見つからないのが楽しかったのか全員で夢中で探してくれました。
最後の1つがなかなか見つからなかったのですが、「こっちにはないみたい!そっちは?」などと子ども同士で協力しながら探して、全て見つけることができました。見つけたひなあられはそれぞれのお家に持ち帰り、ご家族と一緒にひな祭りを楽しみながら召し上がっていただきました。
顔出しパネルで写真撮影
ひなまつりの集いの最後は、保育士手作りの顔出しパネルで写真撮影を行いました。ノリノリで顔を出して、可愛い笑顔を見せてくれた子ども達。最初は嫌がっていた0歳児のお友達も、自分の顔がお雛様になると分かると喜んで顔を出してくれました。誰と一緒に撮りたい?と聞くと「○○先生!」と、お友達ではなく保育者を指名してくれる子もいて、微笑ましく感じました。
保育士のコメント
ひな祭りは、卒園・進級前の最後の月の行事でした。1年間一緒に過ごして仲良くなったお友達と、最後に楽しい思い出をつくって欲しいと思いながら、製作や集いの計画をしました。ひなあられ探しゲームでは予想以上にお友達と協力して盛り上がる様子が見られ、良い思い出になったのではないかと、保育士として達成感を覚えました。この思い出は子ども達の記憶に残らないかもしれませんが、お友達と協力して楽しい時間を過ごした経験が、子ども達の今後の生活での糧になればいいなと願っています。